ともだちの夜
チアーヌ

ゆっくり服を脱いで
ここは最上階で
ほくろの位置は秘密で
わたしはあなたとベッドに入る
暗い暗い部屋で
わたしはわたしを
見せたくない

あなたはわたしのともだち

外の夜景を見るには
灯りは不要で
あなたの暖かい肌触りは
記憶の中の誰かと同じ

すべすべしてるね
気持ちいい
ねえ
あれから何があったの
ひとつづつ話して
夜は長いから

やっと通じたね
こんなに簡単なのに
むずかしいね

今夜この空間に
入れるのは
ホテルのボーイさんだけ
だね

やさしい眼で見つめて
恋人を見るように
今夜だけは

悲しい出来事も
みんな
忘れるくらい

たくさんのことを共有しても
ともだちでいられる
そんなともだち

わたしのだいじなともだち
わたしのだいじなともだち


自由詩 ともだちの夜 Copyright チアーヌ 2004-09-18 21:33:45
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