背の割れた魚
umineko

君にあてて手紙を書こう
便箋
ティファニーの
スカイブルーな

世界は
そうだね
まだもう少し続くみたいだ
ボクは
ボクの周りの
ごく限られた人たちが
平和でいてくれたらいいと

その中で
君は
なんだか奇妙な位置にいて
まるで
ホログラムの錯覚で

生きていく

いうことは

上手に忘れていくことなのに

たぶん 
ボクは

おそらく 
君も

あまり上手な生き方じゃない


ずっとずっと昔読んだ
未来は
スモッグと
腐臭の海でできているって
工場の街は
うすく かすんだ

背の割れた魚の写真
二つの胴体に
ひとつのしっぽ

どこにもいけなくて
砂に打ち上げられている


そんな魚に
君と

なりたい
  
  


自由詩 背の割れた魚 Copyright umineko 2004-09-18 10:52:36
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