Operation
吉岡孝次

しみついた薬の色や
ステンドグラスの窓の響き
机を隔てたくらいでは逃れようもないのだ
天意がのびていく
だがどこまでのびていくのだろう
患者(クランケ)の上へか?
それとも裁きの席へか?
ノブ を包む手で回せば
掛け金は壊れる
ような音がするだけだ
准看護婦よ
君の胸を裂け 苛立ちに任せベッドに転がれ
台車を滑らせ
壁に頭をつけて血を吐こう 二人で
日が差し止むまで



自由詩 Operation Copyright 吉岡孝次 2009-10-25 20:34:00
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