ハートブレイク・キャンディ
愛心



玩具のビー玉

ガラスで出来たビー玉を炒めて冷やすと
中だけが ランダムにひび割れる

ときたま卵みたいに
ぱっくり割れてしまうものもあるけど
まあそれも ご愛嬌

まるで一流の工芸品みたいに
きらきらと 光を反射する
下手な宝石よりも 輝いてるかもしれない

美しくて 綺麗で 脆い
これを
わたしは左胸の奥が
『誰か』の所為で苦しくなると

つい 作ってしまう

ビー玉は わたしの 心
ひび割れる音は リセットの意味
輝くいろは わたしの強さ


《傷ついた分だけ 人は強くなれる》

そんな綺麗事を現実に
目に見えるよう 光に翳して

まるで飴玉みたいに 魅惑的なそれ
我慢出来ず 口に含めば

わたしの熱に耐えきれず
音をたてて 砕け散るんだろう

そして 傷つけた赤い舌で
傷つけた唇を舐めて

左胸の奥 捉えどころのない痛みを
身体で感じるんだ


携帯写真+詩 ハートブレイク・キャンディ Copyright 愛心 2009-10-21 22:12:01
notebook Home 戻る