朽ち葉
月乃助



約束したのに
やっぱりあなたが
来ない日は、

  ばかな女でいることが、
  ひどくつらいから… 》》》》》
  さびしい秋色の街に
つよがって つくりわらいを
  のぼらせる

  人でいるのが、
  おかしくて わたしは、
  あなたの お気に入りの服のまま、
  一枚の朽ち葉になっていました

似合いもしない ワンピース
わかっているのに
  ひとり             【I】
  しんなりと 葉先をまるめ
  心を紅に染めあげては、
  肌に触れる風に 唇をかみしめた

ひきとめるのは
あなたへの想いなのですね
  それがなければ、人の行き交う街角に
  あきれるほど ずっと
  たっていることなど
できやしない

あなたは知っていますか
この街の
色づいた枯れ葉が哀しいのは、
女たちの枝を離れた想いが ―■□■■■
街に舞うからなのです 

  色づく道
  あなたの想いも信じられなくなるから
  堕ちてしまったあたしは、
  しょざいなげに踏まれ
  みんな一緒なって いつしか
  どの葉も あたしの代わりに
  泣いてくれます

だから、街をあるくときには、
 どうしてか、
足元に気をつけて ください
 涙にぬれた
朽ち葉が、そこらじゅうに
 落ちているのですから

ふまないように
それくらいを頼んでも
よいのでしょうから







自由詩 朽ち葉 Copyright 月乃助 2009-10-10 02:03:19
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