優しい水源
たまご

冬でもないのに心の中に雪が降っている
言葉にならない想いが
雪のひとひら ひとひらとなり舞っている
(これ以上激しかったら前が見えない)



この雪はどうなるのでしょう?




地面についたらすぐに融けてくれますか?
それとも暫く積もりますか?

重みにたわみ耐えたなら 時期がきたならば

その一滴が山中の水琴をうち
静けさに共鳴しますか?

浄化されたせせらぎとなって
小さな光をきらめくことができますか?

鼻腔の奥をつめたく通る苔むす緑の記憶となって
いつのまにか
切なさが透明な空気になり
満面の笑みをたたえた

ひっそりと    優しい水源にしてくださいますか
この想いよ
積もったならば
融けて流れよ
いつか嵐の過ぎた穏やかな
鳥たちの憩う水源となることを



自由詩 優しい水源 Copyright たまご 2004-09-14 10:41:48
notebook Home 戻る  過去 未来