恋文(即興)
虹村 凌

今夜は寒いから風邪を引かないようにね
って紫煙を吐きながら
遠くの空に向かって吐き出す
星が 綺麗な 夜

君と恋人になってしまったら
きっと何も喋れなくなってしまう
君といるだけで
側にいるだけで
手を繋ぐだけで
俺は 幸せになって しまうんだから

友達のままでいたなら
俺は沢山喋って
君を笑かそうとしたり
一緒に煙草を吸ったり
ふらふらしながら
歩いていくんだろうね


手 を繋ぐだけで
何か 通じる事が出来て
ドキドキしながら
人気の無い歩道を歩く
そんな姿を想像する
綺麗な 星の 下

セックスしたいとは思わないけど
時々キスをして
ちょっとだけハッピーになれたら
ちょっとだけ ハッピーになれたらいいな なんて
嬉しいな なんて思うんだ

君に 恋をしています
愛情じゃありません
恋 をしています
一緒に ダブルベッドで寝転がって
一緒に 芝生に横になって
一緒に選んだ映画を見たり
一緒に選んだ音楽聞いたり
ハッピー でいたいです
愛しちゃったら 出来ない事だと思うから


愛しちゃったら
きっと もう 友達には戻れないよね
きっと もう ハッピーだった頃には戻れないよね
だったら 恋して
ちょっとだけ涙しながら
友達 に戻れる方がいいな
愛せないんだもの 終わりが怖くて

なんて まだ始まってないんだった
今日も 大きな声で歌うんだ
「僕が オモチャの戦車で 戦争ごっこしてた頃
 遠く ベトナムの空で 涙も枯れていた」
いつか こっちにおいで
そうしたら 一緒に おでかけしましょう?
恋人みたいに 仲の良い マブダチ
なんて 都合がいいかな


君に恋 しています
微笑みの代償を 払って欲しいくらいに
俺は君に 恋 しちゃってます


自由詩 恋文(即興) Copyright 虹村 凌 2004-09-12 12:16:07
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「うにいくら丼」