最後の夜
ねろ

裸で種をまく裸婦 彼女はきっと売春婦だろう。
僕の手から落ちた木炭が弧を描いて床に衝突する

透き通るカーテンを捕まえてその中に顔をうずめる
までの時間の間じゃ何も悟りきれない

例えば僕モディリアーニみたいに座ってて
傾けた顔はおよそ酒と煙草の香りでいっぱい
いっぱい散らかっていて僕は目を見つけることが
出来ずにいる

おめでとう最後の夜

きっといつかはじけることは知っていたんだ


めでとう最後の夜

きっといつか毛細血管に浸透して

言えなかった言葉を言うよ

嫌い



好き、さえもだ!

おめでとう、おめでとう最後の夜




自由詩 最後の夜 Copyright ねろ 2009-07-19 01:41:12
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