「夜の」
プル式
夜の
電車の
少し開いた
窓から、
夜の
多摩川の
水と
森の
匂いが、
染み出した
夜の
小さな
祈りから、
僕と
君が
右と
左の、
熱が
抜け出した
夜の
僕らの
窓には、
鉄格子が
赤く
鮮やかな
咲いている
錆びた、
花だ
夜の
窓から
放り
投げた
小さな、
赤い
命が
ほら
地面に
咲いている。
自由詩
「夜の」
Copyright
プル式
2009-07-14 19:19:09
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