短冊と落とし文月/透明なラーメン
海里

ビルごとの風鳴りを聞きながら
青い空に思う
ラーメンが食べたい

スープも麺も具も
全て透明なラーメン
もちろんラーメンと名がつくからには
美味しくなければいけない

ありんこリリー、教えて
そのためには何で出汁をとればいい
透明なラーメンなんて
本当は人間のレシピの中にはないんだ

昼行灯仕立てのヒトでいっぱいの
立体人体交差点のど真ん中
中空にまでも言妖が
駄文爆弾を配ってる

書くための規矩はいつも
致詩量に足りなくて
それでもけれどあれが
透明なラーメンの作り方だったらいいのに

 
短冊と落とし文月


自由詩 短冊と落とし文月/透明なラーメン Copyright 海里 2009-07-03 23:51:47
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