執事学校
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深い森の奥にひっそりと建つ執事学校
その名の通り一流の執事を育成するための学校で
年に一度発表される最優秀執事賞に選ばれることは
この地方では栄誉なこととされており
その栄誉のために毎年数多くの富豪が執事を送り出している
富と名声・能力向上・ただの道楽
様々な理由で学校に通う執事が総勢18人
お仕えするご主人様も一緒なので人数は36人
その中でも金持ちではない私のご主人様は
あまり講師陣からは好かれていない様子
それなら何故執事学校に通っているかというと
何を隠そう実はこの私…



今はこの話は止めておきましょう

一時間目のチャイムが鳴った
講師の渋谷が教室に入ってきた
入ってくるなり生徒の佐藤を叱り付けていた
椅子に付いているはずのクッションが無いという
「そんなの最初から付いていなかったじゃん!」
食い下がらずに彼女は主張した
彼女はここいらでも有数の財閥の令嬢
にもかかわらずギャルのような口癖が抜けないと
彼女も講師陣からはよく思われていなかった
私は彼女の味方をしたとして
彼女と二人で校庭に立たされた

30分後他の生徒と一緒に先生が出てきた
「今から実践訓練を行います
 各自森の中に散らばったら
 私がブーメランを放っていくので
 私の攻撃から主人を守ってください
 命懸けでね」


自由詩 執事学校 Copyright 1486 106 2009-06-26 08:37:07
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