気づけばこんなに遠くまで
ロリータ℃。




雨の匂いは二人の瞳を湿らせる
閉じ込められたつもりのお遊びで
あなたは私を呼び寄せた
きっと些細な戯れで




シーツの波が
まるで逃げ惑ってるかのように見える午前五時
もう亡き人の面影は
私の中で意味も持たずに
私は私を見失う




窓から覗く枯れた枝が
淋しさだけを誘います
間違いがあるというのなら
それは出会ってしまった二人です




この虚しい淋しさは
きっと二人の愛が消えた証





些細な戯れが終わってしまうと
思いはただ空っぽになる
私はその空洞を眺めながら
やはり恋など信じられないと笑います




退屈な二人は
恋する振りを愉しんで
そうしてそれに飽きたとき
互いを忘れていきました








自由詩 気づけばこんなに遠くまで Copyright ロリータ℃。 2009-06-05 05:46:15
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