「みおくりについて」
パール子供

ゆうがた、
かみさまにいてもらいたい


アパートの部屋からもみおくれるけど
けど、
そこからはなんかみおくりたくない
ただなんか、

商店街でみおくりたい
はだしで じゃなく はだかで もなく
自由なきもち じゃなく

使い古しのこころと、
携帯電話が鳴って、
「あとでかけなおすよ」って
いって ひとり、

ひとり、ひとりで

ドビュッシーの金色の魚
スターバックスのアイスカフェモカと
救急車のおと、かすかだけど

「ちいさいころ」、
テレパシーでやってきて

ホームレスの無線ラジオ
たべかけのベーグル

とれないかさぶたがきになるから

だから、 ひとり
ひとり、ひとり ひとりと

やっぱり

ゆうがたはかみさまにいてもらいたい



自由詩 「みおくりについて」 Copyright パール子供 2004-09-01 02:22:36
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