ボーイフレンド
さくら

ゆっくりと、撫でてゆく
背中から本能までの
または、今日から命果てるまでの
測れない距離を、あの人の言葉は
簡単に届いて、そして、
明日に色を書き足してゆく


友情、と言っていた
会いたい、会いたくないの前に
わたしは、今ここに居て、ここに居たくて
寂しさだけをぶつけた
真夜中のファミレスは
いつも大好きなコーヒーの匂いがした


友情、と言っていた
わたしの本能の近くで、
逆らえない衝動が、今では
あの人の残した足音にもビブラートをかけている
美しい音が隠れる、キャンドルナイト


退屈、だったのかもしれない
この道に、未来をつなぐと
わたしの声がどこか漏れそうな気がして



あの人の言葉で、果てるまで
背中から本能まで撫でてゆく
今度はわたしが
明日の色を


自由詩 ボーイフレンド Copyright  さくら 2009-05-25 07:19:57
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