『オレンジと煽・風機』
Leaf
「よわい…よわくなったな、じぶん」
呟いてみたりしても
纏わりつく湿度に
相も変わらず淡々と絡まれ
風に煽られたいが為に
扇・風機ならぬ
煽・風機を爪弾く
回転を増す毎に
急かされて逸る気持ちに
摩擦が生じ熱を帯びる
夕刻の暮れなずんだパレットに
オレンジを載せてみる
溶け合った境界線には
紫陽花色のモンスーンが発生し
僅かながら
ボクの焦燥は癒された
包まれたいなどと場違いな妄想に暮れる
途切れ途切れのパラダイムは厳しい季節を迎える
どうせ煽られるなら
もっと単純で真っ直ぐに突き刺さる
一筋の光と風の方がいいのに
((((纏わりつく風))))
((((囲われる光))))
「よわい…よわくなったな、オレ」