「 恋愛閉店。 」
PULL.







閉店間際の店先にはたくさんの恋がならんでいるもので。

売れ残った恋はさみしい眼をしてどなどなと涙なども流し。

お揃いの恋の片方だけを買ってゆくさみしいひとはひとり上手。

欠けてしまった恋の縁に唇付けて失恋は鉄の味か、


さびしい店の店先のぞき掘り出しものの恋さがすホリデイ。

スカートの裾上げて恋の回転率も上げてみるさみしいから。

棚卸しをすれば失くした恋の数など数えたくもなるもので。


さめないようにお湯を注いでから淹れて欲しいあなたのおちんちん。

閉店間際に飛び込んで「とりあえずこの恋!。」と生中おとこは。

あなたの大切にしていた恋わざと割ってしまったと気が付いて。

さびしいひとにしか見えない「ふきだし」にあなたの名前も書き足して。


壁だらけの密室に窓の絵を描き風をしんじてからだ捨てて、












           了。



短歌 「 恋愛閉店。 」 Copyright PULL. 2009-04-28 08:03:23
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