ガラスの川
石川和広

くもりぞら
ぴいららら それゆくな
ゆくな ゆくな あっちへゆくな

ガラスの川で鳥たちが
あらんかぎりに ついばんで
ぴいぴきぴ
君の鏡をわりました
瞳のガラスに風吹いて
川はガタガタ流れてく

もおおういいよなあああ
時間があるっていいよなああ
俺なんて何にもないよ
まず恋人がなく
酒がなく
酒を代謝する酵素すら少なく
おれのばあさんは
もう時間がない
時間がなくてもいい
いつお迎えが来たっていいんだっていうう

そんな都合よくお迎えなんてこない
そういってやりたいが
いったってそんなことばあさんははは
聞きたいわけではないのさ

ゆくなってゆってほしいのさ
つないでくれるなにかああ
そうなにかあ
場つなぎって言うだろ

人間〜〜〜

そう風呂入っていたら
うちのばあさんふらふらさ
ふろがすきなのに〜〜〜

俺の目玉やみみはそういう
ばあさんをみると
時間って何て残酷だとはおもわない

だって俺たちだって同じだ
いやちがうけどちがうけどけどけどな

いや俺たちには時間があるとかないとか
そういう畳が冷たいみたいな話みたいな
安楽椅子みたいなでんきいすみたいな
執行まであと5分みたいなそういう時間の話がしたいんじゃないぜ

だけどばあさんが飛ぶところをみたいいいい
だってっさ
この川のガラスはさ
樹脂だ
松脂だ煙だ悪だ
死んだ生きたどっちだ
ロッカーは狂っている本当はそこに
はどうでもいいしかないのさ

だから歌うなよひばり
俺たちはそこで戦っても仕方がねえ
じらずしらずあるいてくるわけねえ
あんたの歌はすげえ
でもなあ川がガラスではないのなら
苦労なんて川だって言われてもなんか
納得以下ねえ
いかねえ俺はそれだったら鼻くそをうたう
木を歌う仏が生まれるそんなわけねえ
えええええええええ
ばあさん聞いているかあ紙があるとかねえとかそれは罠だ
ああ
ああカラスだガラスだ
みんな話をそらしてこの目の前にある
そのままの空気や水や歌や沁みや石や
幸せやピーナッツを見せなくして支配する
そんな目の前のものを否定させる
作戦なんだよんなわけもねええ
さくせんって〜


自由詩 ガラスの川 Copyright 石川和広 2009-04-20 15:20:34縦
notebook Home 戻る  過去 未来