浪漫
榊 慧















生まれる数十年昔の、
日用品の、
生活の、
ごく普通の、
静かな生活の、
影に、
それに
出会いたい









むせかえった春であろうその、
床をみつめる視線の主の、
静かな静かな生活の。
その、静かな、
その、
その、
静かなことを、
愛すのだ。
ぼくは、
それしか愛さない。






あの、
静かな繊細な、薄い退廃的の、
静かな淡白な、薄い官能の、
あの部屋にありたいが、
とうてい叶わぬ、
それらの、
あの、






白濁の液の違和感ない背景になるような、
あの下げた目線の
下げた目線の、異常に似合う、
あの所に、
ぼくの
ぼくの、
ぼくの青春はあったかのよう、
ぼくの、ぼくの夢は
ぼくは、ぼくの、
ぼくは、その
ぼくは、
ぼくは、
その
その、それしかしらない、
それ以外を許さない、
ぼくは、
ぼくは、
それらしか愛さないと、決めている
きめている




 、それでいい。








自由詩 浪漫 Copyright 榊 慧 2009-02-22 21:06:27
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