地天空海
北星三天
地天空海
淵の無い
ただ透明な心の地上に
経験を飾り付けても
溢れることの無い
想いと願い
薄皮一枚で
道端の意識の化身が
草の息を見せる
数えるように
僕自身の息と重なる
その薄皮一枚で
見えぬ小石の
戯れ言が光を浮かべ
僕自身の深淵に
触れない筈の
天空を浮き彫りにする
震える五感が
生まれたての昨日を
夜と一緒に押し流し
今日と呼ばれる
いつもの
見たことの無い色を
一面に拡散する
意識の夜の海にへと
漕ぎ出させる
薄皮一枚の櫓が
五感の手の中で
波の意識と命の存在を伝える
誰ひとりにも
教えられことの無い筈の
地上と天空と海を 僕に見せてくれる