砂漠
1486 106

長く続くキャラバンの行列
オアシスを求めさまよい歩く

メサから眺めた蜃気楼
近付くほど遠ざかる逃げ水

わずかな荷物を背負いながら
生きるために牛を殺し水を売る

砂漠
そこはかつて緑豊かな大地



照りつける灼熱の日差し
砂嵐にうずまる駱駝の足跡

恵みの雨もすぐに干からびて
渇きを潤す余裕もない

わずかな荷物も底を尽きて
生きるために木々を切り倒す

砂漠
そこはかつて森だった場所



辿り着いたオアシスでしばしの営み
水が枯れればまた次の旅へ

放浪の日々を繰り返し
砂漠は広がり続けている


自由詩 砂漠 Copyright 1486 106 2009-02-15 23:05:23
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