神様アレルギー
浅井実花

溢れてしまった
だから君はもうここに居ない
溢れてしまった
だから君は飼い猫じゃなくなった

神様アレルギーな僕は
祈ったりなんて出来やしないし
どこにも救いなんてなかった

螺子が吹っ飛んだ
割れる心
涙に塗れた顔で
決して安らかとは言えない
長い長い眠りに就いたね

背中に羽根なんて生えていない

ひとつ学んだけれど
それはもう遅かったんだ
その両腕を羽根に変えたとて
それはもう遅かったんだ

溢れてしまった
だから僕は其処には行けない
溢れてしまった
だから今日もここで涙を流す

神様アレルギーな僕は
君の冥福なんて祈れないから
ここでひっそりと
ここでひっそりと


自由詩 神様アレルギー Copyright 浅井実花 2009-01-29 19:09:12
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