ぼくら
わら

あの空は
ぼくたちにとってのどんな色で
何かを忘れないための色になったりするんだろうか?

つきぬける青に白い雲ひとつ

思いかえせば、
この変わらない空の下を
ながい間、歩いてきたんだから
すこしはぼくたちも大人になったはずさ


どこにいったの?
きみの小さな手は

どこにゆくの?
そのまなざしは

きっと、また
この変わらない空の下で
出会えるから

「疲れたら空を見上げて。その空はきっと私も見てるから。」
と、あなたは言う


忘れそうなことも
忘れられないことも
見上げた、この胸の高くにあると思っているよ

うでをひろげる
あの太陽に

ずっと未来へのびていく影ひとつ

いつかと変わらない背比べ
あの頃も、今も、未来も、

変わっていくことの幾つかの中で

きみ、その背中、ひとり、
変わらないで生きてゆけることを忘れないで


凛として立つ面影を
ずっと、これからも想っています


今も景色は移りゆく

雲は流れて、何処かに消えた

















自由詩 ぼくら Copyright わら 2009-01-08 18:11:54
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