ルージュは塗らない
佐々宝砂

アイシャドウは塗るけど
ルージュは塗らない

赤いくちびるのあとを
どこにも残したくない

カップラーメンすすりながら
安いウォッカ飲んで

ねえわたしたちはいつもそんなもの
ねえわたしたちのどこに粋があったでしょう

帽子をかぶるのは髪を隠すため
歌をうたうのは言葉を隠すため

あした別れがくるとしても
今夜は愛し合うことが出来る

だからまだ眠らないで
明け方はまだこない


自由詩 ルージュは塗らない Copyright 佐々宝砂 2008-12-17 06:10:38
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ポエムス(パキーネ詩編)