白い女の子
たちばなまこと

白く
抱かれている女の子を見て
きれいだな と思う
やさしくふれられて やさしいことばを感じて
ため息を漏らすの
メロディーのように
たぶん アイラインを落としても
つむった瞼にまつげは 甘いラインを描く
首もとにささやかれて 大きさに包まれて
思わず二の腕にくちづけてしまうような
小さな本能を集めて
届くというのは空の誰かが
待っているからなのかもしれない

くちづけ
ひとつにいくつもの誓いをたてる
白い肌には桃色がさして
待っているのは天使なのかもしれない
ほのおが灯ったのって ゆれる
ひかりがはじまりのベールのようで

やわらかいね
すべすべだね
あったかいね
きれいだね
たいせつだよ
あいしているよ

たとえばくらがりでも
空に手がふれるとき ひかりが見える
女の子は 大切に 強く されて
どこまでもゆける
知らないだれかにも教えてあげたいと
感じる 白い女の子



自由詩 白い女の子 Copyright たちばなまこと 2008-11-10 23:53:13
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