diva
エスカルラータ




生活のために消えゆく詩人
嵐の夜よ
おまえはもう
アイツを連れてくる事はないのか

たくさんのものを見送っていく
蒼いあなたは
さびしみを歌う
霊的なまでの美しさで
新たな宇宙を生成する声で

(赤裸々なハイトーンは運河を越えて、どこまでも窓を)

(刺して、)


赤い殴打
みずみずしく
果物の様に輝きを放つ

(ナイフのケースなんて)

(いらない)


eyes
紐解き揺れる
光雪の美の
静けさを得た中庸の中で
羽根が濡れてゆく水面の音に
いつまでも耳を浸していた、
あの冷たく冴え渡る樹皮の無情に
星を掲げたグラスを添えて―




掬おうとする気概だけが
霧散した、雨の形を


拾おうとして






自由詩 diva Copyright エスカルラータ 2008-11-02 19:06:47
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