徒然 十二
鎖骨
風がかたく
薄く鋭くなってゆき
それは南中する空のもと
形を変える猫の瞳に似ている
かれらの前には何人も
内に埋めた空しさを寂しさをゆがみを
誤魔化すことは叶わない
より一層に気を張って
力をこめて現実の界面を歩まねば
足元を掬われぬように
迷いに巣食われぬように
誰かを頼ってはならない
誰かに寄られてはかなわない
自活する力
自活する力をどうかわたしに
自由詩
徒然 十二
Copyright
鎖骨
2008-10-15 02:18:13