ホリー、ホリー。
プル式

ホリー、ホリー
見てごらん
空だ、空だよ、月夜だよ

ホリー、ホリー
おいでごらん
風が風だよ、木が泣くよ

ホリー、ホリー
手をつなごう
膝にお座り、空を見よう

ホリー、ホリー
窓際で
黒の猫だよ、危なげないね

ホリー、ホリー
僕はおかしい
右の右のね、目がおかしい

そうして月夜に空見上げ
君を抱えて気が付いた
人の後ろに人がいる
それが小さな仕組みだと
世界が少ぅし病んでいて
何かが少ぅしズレていて
だぁれも気付かぬおかしさで
時計の動く瞬間に
三度も瞬く間の隙間

ホリー、ホリー
目を閉じて
僕が代わりに、目になろう

ホリー、ホリー
僕が変わって、目になろう。


自由詩 ホリー、ホリー。 Copyright プル式 2008-08-08 01:47:03
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