アロー
umineko

- 救いのない世界から
- 足を洗うことなどできはしないよ

- あなたが誰かを抱いたところで
- あなたは世界に残るだけだよ

自転車置き場には
ネコの親子が住んでいて
子猫はとても愛らしくて
たぶん興味津々の時期
キーホルダーにも振り向くし
足のとれたカナブンにも

そんな子猫の胴体を
引き絞った弓矢で狙う
たとえば 目
視野を失うのはどんな気分?

モウイイヨ
って
君が泣く

動かない唇で

世界は
弓矢で狙ってる
僕らの明日を
君の声を

わたしあんまり気持ちがイイと
意識とんじゃうんです
弱いンですかね
やっぱり

何も変わらないので
リスクの階段を
ふたつ 登った

誰も愛していないことがわかりました
だから

君が僕を呼ばなくたって
大丈夫

わかってるって
    


自由詩 アロー Copyright umineko 2004-07-19 01:54:48
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