FUBAR

沿線に建つ安普請のアパート
かたかた揺れて
かき消されたラジオからの古い曲に
毛布にくるまりながらそっとツッコミをいれた

いいえ、わたしは東京に住んでいました

やっぱりまぶしい時期
ひょろひょろした理科の先生は
もし相当な科学を持っていなければ
宇宙人は間違いなくゲル状なんだと力説していた
乗り物があれだけかっくんかっくん動くのだから
中ではかなり大変なことになっている
ということらしい

ゲル状
いいなあ

たぷたぷ どろどろ
わたしの身体
白い眼も
開いた口も
ささやきも
そのうち捕まえられても
あれやこれや実験されても
かまわない

きっと
無関心よりはずっといい


自由詩Copyright FUBAR 2008-07-02 05:22:41
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