弦楽、弦楽
石川和広

ふっとうしている



ふっとうしている


しょう





木が

そこから
俺のような
声がする
黙るな
それ以上黙るな
息をしてろ

ふう、ふう
その鳥つかまえられないよ
鳥の声つかまえられないよ
あんたの耳の中に
毛が生えてる
くすぐりなさい

沈黙を

好きだから
うまいよなあ
清められている
誰が
声が

俺は怒っている

好き


怒っている

どこまでも
怒ってはいられない

怒っている

ガラスが雨をはじく

怒っている

もう関心がない
関心が自分から動いていない

そこで止まってしまった
鳥が鳴く

怒っている震えだけある
ほか
様々ぴんとしている

俺が目指されていながら
そこは全く道です

朝の道です




自由詩 弦楽、弦楽 Copyright 石川和広 2008-06-22 22:28:36縦
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