お子様ランチ
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子どもの頃夢中で集めた
爪楊枝でできた小さな旗
戸棚の奥から急に出てきて
捨てようか一瞬悩んだ
デパートに行く日は隠そうとするから
着いていきたくてだだをこねた
5Fのエレベーター降りると駆け足で
窓際のテーブルに走り込んだ
上下に動くパンダの乗り物よりも
月に一回買ってもらえる玩具よりも
僕が楽しみにしていたものは
クリームソーダとお子様ランチ
ケチャップライスの山を崩して
スプーンで勢い良く平らげる
人参をちゃんと食べられた時は
優しく頭を撫でてくれた
あの頃は出来ないことが多すぎて
早く大人になりたいと思っていた
だけど成長していくにつれて
出来ないことが増えた気がする
お子様ランチを食べたいな
メニューを見てるとたまにそう思う
恥ずかしくて聞けやしないこと
僕は大人に見えますか?
自由詩
お子様ランチ
Copyright
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2008-06-11 20:13:13