雲雀、鳴く
LEO

この季節ときこそと
一点の曇り無く
嬉々として
降り注ぐ陽光
風おだやかに
黒髪戯れる

木漏れ日揺れ
うつらうつら
遠退く意識の中
手招くまぼろし
誘われるまま
白濁の中

ひとつ影が笑う
それは懐かしいきみ
風に等しいその姿
腕に抱くこと叶わず
空に近しいその名前
呼んできみに届かない

留まる時は
哀しみの
夢中の内に
影は消えゆく
微睡み醒めて
束の間のきみ

虚ろなままの
視線の先は
雲ひとつ無く
眩しいばかり
高みには
雲雀の囀り

もう一度
きみに逢いたい
叶わないと
知りつつも
想いはける
雲雀の声より高く


自由詩 雲雀、鳴く Copyright LEO 2008-06-07 22:17:29
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