The fallen Idols.(part 2)
海野小十郎

The fallen Idols(part2).

 人物の偶像は死去という単純なことによって堕ちるが、物という偶像もあることを、昨今のニュース等で身近に知った。石油という物品による支配である。一定の石油しか世界にはないがこれを操作することによって、政治・経済の根底に影響が出る。
 例えば単価3.5ドルぐらいのガソリンが小売のスタンドではそのうち10セントぐらいしか利益がないという。であるので米国では販売機械の設置費用を取り戻すことができず、ガソリン小売御者が次々と破産するという。
 日本にも同じ影響が出るのではないかと懸念される、早急にこの問題に手を打たねば、社会の存続にさえ非常に悪い影響があるのではないか。
 BC3世紀の末の中国で、初めて統一した秦が滅び、漢が起こって再統一を果たしたとき、、
均輸・平準という施策ガ提案され、又塩鉄専売制も同時に出され、これを議した後、国家規模において施行したという。
 今日偶然に、テレビの教育番組でこの史実の解説を観て、当時の塩鉄専売制に着目した。石油を政府管理下におき専売制に等しい制限を加えなければ。この問題は解決しないだろう。電車やバスはがら空きで、自家用自動車ばっかり増え続ける日本。そして世界的な旅行ブーム、地球温暖化もガソリンの過剰な使用に大きな原因があるのではないか。石油企業の暴走と専横を観察しつつ、そう思った。
 均輸・平準というのも、物流の運搬と流れを規制する約束事の定立であった。温故知新とも言う、グローバル化した地球は、いちおう統一されていると言ってもよいのではないか、地球の主導産物も適正に管理して欲しい。石油も一種の偶像になっているのではないか、かくの如き物にわれわれは支配を受けてはならない。


散文(批評随筆小説等) The fallen Idols.(part 2) Copyright 海野小十郎 2008-06-03 08:25:54
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