ストライプ
ピート

電話越しに彼女は言った
「私はアナタに支えられている」

ありがとう
嬉しいよ

でもね

僕は君が思っているほど強くないし
優しくもないんだ

打ちのめされて
倒れてしまうこともあるし
ときどき僕は
すごく邪悪なことを考えたりするんだ


電話越しに彼女は言う
「アナタが居てくれてよかった」

1年後も同じことが言える?

僕は職場で独りぼっちだし
頭の回転だって遅い

それにときどき僕は
すごく邪悪なことを考える
誰にも言えないようなことを…


どうして君は僕に
眩しい笑顔を見せてくれるの?
どうして僕を愛してくれるの?
こんな最低な奴を…


彼女は言った
「私はアナタに支えられている」

支えられてなんかいるもんか
僕は君を騙しているんだ…

僕は君を守る自信がないし
闘う勇気もない

でも僕には

君しかいないんだよ


僕は逃げ続けて
騙し続ける

それでも僕は

君と居たいんだよ


僕は電話を切って
邪悪なことを考える

僕の欲望で塗りつぶされた
心地よい世界のことを…


自由詩 ストライプ Copyright ピート 2008-05-24 12:15:50
notebook Home 戻る