誰も死んだりしないように
虹村 凌

誰も死んだりしないように
狭い部屋のベッドの上でうずくまって願う
煙草の煙が太陽の光をまっすぐな筋に変えて
僕の心に突き刺さっている
誰も死んだりしないように
うずくまって願う

自分を待つ人が何処かにいる
なんて無責任に歌う人が多いから
僕はこうしてずっと待ってる
とっくに気付いてるだろうに
何時になったらご褒美をくれるの?

誰も死んだりしないように
狭い部屋のベッドの上でうずくまって願う
煙草の煙が月の光をまっすぐな筋に変えて
僕の心に突き刺さっている
それは僕の胸じゃなく
それは僕の心に刺さった

誰も死んだりしないように

落としたハンカチは踏まれて汚れて
千切れて舞い散って何処か遠くに飛んでった
誰にも拾われる事も無く
置かれたままの布切れ

誰も死んだりしないように


自由詩 誰も死んだりしないように Copyright 虹村 凌 2008-04-26 19:22:23縦
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