そしてまた謀略を
エスカルラータ




尖りすぎた刃を
叩きつけたら
銀のすじが うまれた


しろく まるい ひかり



抜けおちた
たましいが
あたらしい音を
さがす


あたらしい まちで






ゆきすぎたかぜのなかに
わたしだけの
せかいがある

ひとひらのりんね
くりかえす
脈音
ゆうぐれにこだまする
あい?
なんだっけ
浮遊
すきとおる





風のなかのおとをかくして
にじむ寂寥
しんとした太陽は
また あたらしい
なにかの
亡命を
てだすけする


桜の放つピアニッシモ
別れの放つフォルテッシモ
ひどく
痛む
傷も
忘れ刀も
遠ざかる
しろがね
だけを
残して






狙い撃つのは
無二のたくらみ

迎え撃つのは
不治の弾丸








自由詩 そしてまた謀略を Copyright エスカルラータ 2008-04-07 11:52:32
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