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わら

なくした言葉がいくつかあって 
それを、また 
見つけだすのにあたふたなんかして 

正しい言葉 
わからないんだ 
ぼくは 


言葉は無力だと知っていて 
それでも光をたぐり寄せるように 
言葉を信じていて 

ぼくは、その一筋の糸につながれている 



あなたは、やさしい人だから 
あなたは、あたたかな人だから 

なにかを分けあたえるように 
言葉を選び取ってくれて 

なにも言えずに泣きくずれそうになるのだけれど 

だけど、やっぱり 
人とのキョリも、心の距離感もわからないぼくは 


いつかの記憶 
手をさしのべてくれた人、
愛そうとしてくれた人も、
ちゃんと愛せないまま傷つけてしまったこと 

ぼくは救われるべきじゃないんじゃないかって 
なにもが自分を責める 


この沈黙が流れて 
息づかせる静寂があるように 
孤独がたましいから離れないのです 

ゆきつく果ては 
静けさの中にいることなのかもしれない 

そんな、あわれな人間です 

だから、ねぇ 
見上げること 


あなたがぼくの名前を忘れても
ぼくはあなたの名を憶えていられたらな
って思うんだ



交わす言葉の先に未来があるのだとして、
なのに、
おびえているのはどうしてだろう

せめて真実をと思うから
遠いぼくは、
けっきょく、何も言えずに


ただ、伝えたいことは


ありがとう



















自由詩 返信 Copyright わら 2008-03-18 20:54:28
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