無題17
ねろ

ねえ 聞いてよ

とても素敵な 夢を見たの

上手くは まだ言えない けれど

あの ただひたすら続く 心地よい 感触


ああ ね あたしは 一人の 人間で

それでも 良く 空 だとか 雲 だとかを

自分 だと 思って  しまう


今日の夢は 人なんて 一人も 出て来なかったし

形あるもの なんて ひとつも 其処には 無かった

ただ 冷たいような 灰色と 白 でもそれすらないような

なんでもないような 色に 包まれていていて

あたしは それを 見ていたわけでは無く

ただ 目を持たないで それを 認識 していた

水蒸気の 様な わづかばかりの 冷たさと

お母さんの 中で 感じた 筈の

温度の無い 温もり

どこまでも 心地よい 感触


あたしはとても 凶暴な 子供で

それでも 人を 殺したり 傷つけたり することは

少し 苦手なのだと 思う


あたしの欲しいものは 空

泣いてせがむ 訳ではなくて

ただ それが 自分を 生んだのだと

感じている から

手に入れる

あたしは その為になら

この嵐に 身体を 千切られる事も 

本当に 構わないんだ!




自由詩 無題17 Copyright ねろ 2008-03-12 00:13:18
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