その、すべて
わら

世界が変わった日というならば


あの戦争が終わった日よりも

ビルに飛行機がつっこんで
世界が戦争をはじめた日よりも

あなたがいなくなったその日が
ぼくにとっては
そのすべてなのです


世界が変わったよ

ぼくの目にうつる色の
そのすべてが変わったのです


あたまの中の
宙をまわる

ぐるりとまわる
そのすべて


わらっていて
きらめいていて
どんなに走ったっても疲れなくて

あの自販機でさえも
夜の中、輝いていて


ぼくたちを、ぼくたちと呼べることの
そのすべて


光れる

その、息づかい
呼吸よりも、思い出のようで


記憶の
出会えたことの

そのすべて















自由詩 その、すべて Copyright わら 2008-02-11 17:41:49
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