簡単に空を空とは呼びたくない
小原あき
笑っている
見下ろされて恥ずかしくなる
毎日は
知らないところで進んでいた
取り残されたような寂しさが
独りぼっちみたいで悲しかった
あの、
昼間に薄く青くなる
広大な陰の側面を
どう形作ろう
固定された記憶に
悲しかった涙を足して柔らかくして
粘土を捏ねる
出来上がったものを
差し出したら
それで良いんだよ、と
笑ってくれた
同じ目線で
自由詩
簡単に空を空とは呼びたくない
Copyright
小原あき
2008-01-29 14:56:16縦