それでも夜は流れていく
umineko
息苦しくて書けなかった
だけど
今ならわかる
あなたを信じていなかった
そうじゃないか
世界は
誰かを裏切ることで
幸せになっていくから
無償の愛がここにある
と
私はいいたい
だがそれは本当ではない
私という欲望は
無限にある
本当のことを言うとね
あのとき
あなたが不幸になればいいって
思ったんだ
あなたが
笑って言った
ボクもだよ、って
確信する
私たちは
本当に愛し合っていたんだと
七年の歳月が
ここまで流れてしまったけれど
月が
何度ものぼって降りて
タクシーは
いつものように 流れて
交換したアドレスを
だけど
伝えあうことはない
私たちは幸せだった
それ以上
何を望む
私からタクシーに乗る
あなたが小さく敬礼をする
私たちは