簑田伶子

きみのりんかくをぬいあげていく
オルガンの重さが
ひかりににていて
急に
まぶたがいらなくなる
砂糖の
あじをわかりたくて
紅茶ばかりのんでいる、午後
猫が行った



声に体温があることを
しってしまって
もうなぞるしかない
放物線、
えがききれない、川
いつから
わたしたちは
わたしたちと言っていたんだろう
まだ濯げるなら
きみの話をして



ていねいに折るのは
鶴だけだと決めていた
とばすなら
飛行機もおぼえないとって
おもったまま
おもっただけ 浅く
たしかめていく
大丈夫、が土砂降りの
帰りみち
帰りたくない



余り陽
腕をたたんだり伸ばしたりするのとおなじに
服を脱いだり着たりしている
このほしも
おちればいいのに、って
うそのいのりに
ばちがあたるかもしれない
たち昇る街灯が
月を全焼させた

ながれ星をみてばかりいる







自由詩Copyright 簑田伶子 2007-12-11 23:20:01
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