火の気持ち
石川和広
全身が
あの世へ行きたがっていた
いつものことなので
ただ床に寝ころんでいた
さすがに涙も出るが
しょうがないなとおもった
昼から夕暮れそして夜へと
寝ころびつづけた
部屋がくらくなった
たばこが見つからず
しょうがなく電気をつけた
キャビンのめんそーる
新しいやつ
箱の緑が
ふかく
まぶしい
火をつけた
窓辺の
遠い夜空
赤い透明な花びんのくちさきに
蝿が
おひとり
留まっていた
テレビ
やきゅうつけた
すぐ
消した
自由詩
火の気持ち
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石川和広
2004-06-12 17:32:59
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