焦がれる道化
灯兎

最期の日 同じ場所にて 待ち合わせ 違っていたのは 二人の気持ち

離れ行く 幾つもの星 瞬いて 時の重みに 戯言が出る

重い月 離して遣れば 浮かび行く 見るには絶えず 言葉を飲み干す 

捩じ込んだ 右腕弾けば 芳しく 悪夢さえ絶え 死せど眠れず

暗闇の 中で泣き尽く リョコウバト 痴れた言葉を 唄えば死が待つ

罪と罰 君が遺した 好き間さえ 埋めて晒して ただの空虚

吐き駄目で 死線の残骸 朽ち果てて 溶ける時計に 腐る右腕

死にたくて 殺さず生かさず 眠らせず 誓った其の身 焦げて落つまで


短歌 焦がれる道化 Copyright 灯兎 2007-10-21 21:19:40
notebook Home 戻る  過去 未来