し
恋月 ぴの
手でも叩こうよ
しあわせであっても
そうじゃなくても
しあわせなら
よりしあわせになるように
そうじゃないのなら
少しでもしあわせに近付けるように
できることなら
あなたの愛するひとと
互いのぬくもりを伝えあうように
わたしの右手とあなたの左手
わたしの左手とあなたの右手でハイタッチ
そして目と目を合わせ
ふたり微笑めば
それがしあわせだってことの証かも
姿かたちの見えないものでも
顔の表情という鏡に映せば
見えてくることもある
そんな照れ隠しのふて腐れ顔だって
あなたのこころ模様を映している
手でも叩こうよ
二拝二拍一拝
それじゃお参りしているみたいだし
リズムに乗せて楽しそうに
「し」はしあわせのし
そして人生は一度きりだから
しあわせのかたちを少しでも確めてみたいもの
手でも叩こうよ
今を大切に
今夜。このひとときを大切に