初夏凛々
ロリータ℃。





窓際の席はいい
空と風にいつでも触れる



特に今日はとても気持ちのいい天気


あたしは青と白の完璧なコントラストを
ひだまりの中で見上げていた



女の子の髪は長いほうがいい
あたしの髪を梳かしながらきのうの朝ママは言った


ゆうべパパは泣きそうな顔をして
あたしの手を強く握ってママを探した



あたしは見つからないと思ってた
見つかってはならないんだと思ってた



空の色さえまともじゃない
五月の景色。


クラスメートのおしゃべりも風に流れる


風はあたしの髪を優しく梳かして
ママとパパの顔さえも、風に流れて消えそうだった










自由詩 初夏凛々 Copyright ロリータ℃。 2007-09-16 11:20:12
notebook Home 戻る  過去 未来