ずっと
北大路京介

目の届かないところで 何度も僕は殺されていた
気づかないままでいられたら まだ歌を唄えただろう

誰が見るわけでもないのに 淡い紅の線を引いていた
覗き込む鏡もないのに どういうつもりでいるのだろう

   白く燃える月に 自分の欲望が映ってた

     どこまで走れば 逃げ切れるのだろう
     いくつになれば 忘れられるのだろう


抱き合ってる間に 僕は寝息をたてていた
王様の大きなベットなら ふたり寝でも広いだろう

陽が三度昇る前に ヤツらは口付けを交わしてた
女の好きなワインで 飯を炊くのはどうだろう

   暑い熱い夏に 弓矢の狙いは決まってた

     どこまで走れば 逃げ切れるのだろう
     いくつになれば 忘れられるのだろう


  真夜中に響く 氷を砕く音
  耳に残る 電話のムコウの声

     どこまで走れば 逃げ切れるのだろう
     いくつになれば 忘れられるのだろう

        ずっとずっと 知らないフリでいさせて
        ずっとずっと 隠し通し続けてて
        ずっとずっと 知らないフリでいさせて
        ずっとずっと 隠し通し続けてて



自由詩 ずっと Copyright 北大路京介 2007-08-05 11:03:11縦
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