くるり
恋月 ぴの

ひとりで食べる夕食は
いつものように
電子レンジでチンして3分

たった3分
それでも3分

どうにも待ちきれなくて
電子レンジの前で腕組みしながら
ながめるタイマーは
永遠にカウントダウンを繰返すようで

わたしの一日は
スイッチオンで始まり
スイッチオフで終わる

真っ暗なお部屋に明かりをともし
もう二度と訪れることのない
もと彼の残像を追い求める
そんな未練がましい
わたしが大好きで

あと1分
これからが長いんだよなあ

彼氏と甘いキスなんかして
抱き合ったとしたら
1分なんてあっという間なんだろうけど

メリーゴーランドのように
くるくる回って

あと少し

もうちょっと駆け足で急ぐとか出来ないの

たった数秒に否応もなく感じてしまう
時の長さと短さと
終りなんてないようで
総てに必ず終りは訪れるってこと

わたし我慢なんかできない

そして








自由詩 くるり Copyright 恋月 ぴの 2007-07-21 10:15:03縦
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