落下母
石田 圭太

の中で、
けたたましく太陽の
鳴る
音で、水は光で、
どこまで行ったって空で、
光で、


カンカンカンカン


の中で、
どこまでいったって水で、
吹き荒ぶ光
帆は
なだらかに平坦で、
空で、


カンカンカンカン
( に隠されている)


カンカンカンカン
( に隠されている)


二次元に浪で、
追いかけて、
空を
さらになだらかに平坦を
追いかけて、
道を
さらに、
吹き荒ぶ水
どこまで行ったって光で、


カンカンカンカン


今、
君の想
像の真ん中から
母が
産まれている
焼けた断
崖の爪先に
それが立つだろう


手は射し伸ばされて


今、
君の想
像の真ん中から
母は
産まれて
焼けた断
崖の爪先に
それが立っている


カンカンカンカン


届こうとする


カンカンカンカン
( に隠されている)


届こうとする

まさに
届こうとする

まさに今、断崖の
届こうとする、
パレード
断崖の
今まさに届こうとするパレード
君、知りたければ
知りたければ


カンカンカンカン


今、
君の想
像の真ん中から
手は射し伸ばされて
母は落下している


今、
君の想
像の真ん中から
猛禽類は飛び立って
舌なめずりをしている


届こうとするパレード




自由詩 落下母 Copyright 石田 圭太 2007-07-16 01:59:16
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