欠落
おるふぇ
足りないものが多すぎて
失くしたものが多すぎて
僕には分からないんだ
*
急に空が晴れて
そう思ったら曇って
変な天気が続いているよ
息してるんだな
そうでもないかな
誰も入らない部屋でも
笑顔とか悲しみとか
感じることができる
じっとしているんだ
動いたら
壊れそうで
狂いそうで
時計の
短い針と
長い針が
交差する時間が来るまで
窓を開けずにいよう
*
愛しいものが多すぎて
憎しみすらも失くしてしまったよ
寂しいことかな
それでもいいかな
誰かに聞きたい
でも聞けない
*
恋と書いたノートに
涙を落としていた
誰かが願ってる
もう一人で生きていくことがないように
それすらも嘘に消えないように
*
世界ってね
ちっちゃいんだよ
こうして忙しく過ぎる時間が
知らず知らずのうちに
どこかへ流そうものなら
ちっちゃすぎる世界すら
忘れてしまいそうだよ
(ねえ、
なんなの?)
(なんでもないよ
それはきっと
きっとね)
*
人間じゃないものに憧れる人間が多すぎて
動物とか植物とか海とか空とか光とか
そんなものになれない人間が多すぎて
痛々しい
それも好きでいられる?
*
雑然とした
漠然とした
そんなもの
*
僕には
何かが
欠けているから
それが分かるまで
生きているから